2013年からサービスを開始しているソーシャルレンディング業界3位の規模を誇るクラウドバンクについての評判を確認してみましょう。
まずは、クラウドバンクのよい評判から確認してみましょう。
クラウドバンクの累計応募金額は400億円
2013年12月のサービス開始以降、クラウドバンクの応募金額は累計400億円です。
これはmaneo、SBIソーシャルレンディングに次ぐ業界3位の規模になります。
それだけ投資家からの人気を集めています。
クラウドバンクは貸し倒しが0件
2013年12月の融資型サービス開始後、2018年11月14日時点で貸し倒れは0件です。
これは過去貸し倒れがないというだけで、今後も貸し倒れがないことを保証しているわけではないですが、それでも過去の実績としては一定の評価はできます。
クラウドバンクは証券会社が運営
ソーシャルレンディング事業者の多くは第二種金融商品取引業者として金融庁に登録していますが、クラウドバンクは証券会社であり、第一種金融商品取引業者として登録しています。
第一種の場合、求められるコンプライアンス体制が第二種とくらべて厳しいです。
第二種では第一種の証券会社と異なり、証券取引等監視委員会などの定期検査が入らず、投資家から苦情が寄せられるなどの事象が起きてから検査に入るため、問題が表面化しにくいことがあります。
一方、第一種では証券取引等監視委員会などの定期検査を受けるため、外部からの監視の目が届きやすく、不正が起きにくいです。
また、2018年11月14日には金融当局に在官したことのある弁護士2名による外部監査を行っていること、また今後も四半期毎に外部監査を続けていくことがホームページで公表されました。
クラウドバンクのこういう姿勢も大切な資金を投資する投資家としては安心材料になります。
クラウドバンクは案件の種類、運用期間のバリエーションが豊富
クラウドバンクは案件の種類、運用機関のバリエーションが豊富です。
あなたのスタイルに合わせて、案件を選択できるのが魅力です。
案件の種類
・不動産
・中小企業向け融資
・再生可能エネルギー開発案件(太陽光、風力、バイオマス)
など案件の種類が多岐にわたっています。
また、2018年7月30日からドル建てでのアメリカの不動産案件も扱い始めました。これにより、クラウドバンクだけで日本、アメリカに分散投資できるようになりました。
利率は平均6.79%(2015~2017年度平均)であり他の事業者とくらべてやや高めなのもうれしいです。
担保の種類といてはやはり不動産が多いです。
再生可能エネルギー関連では土地抵当権、合同会社持分に対する質権を担保にすることがあります。
中小企業向け融資では売掛債権や株式を担保にする案件もあります。
運用期間
案件運用期間も3か月程度の短期から1年以上の長期までいろいろそろっていてその中から自分のニーズに合った案件を選んで投資することができます。
ただ案件によっては、当初の期間より短い期間で早期償還される可能性はあります。(これはどの事業者の案件にもいえることですが)
クラウドバンクは最少1万円から投資可能
最少1万円からクラウドバンクは投資が可能です。
全事業者中、最少です。
ソーシャルレンディングへの投資が初めての方も無理なく少額から始められます。
また、毎月の配当の再投資が行いやすく複利で無駄なく運用できるのがうれしいです。
クラウドバンクは出金手数料が無料
出金手数料が無料なところも地味にうれしいく、まずは少額で運用してみたい!という方にも無駄なコストがかからないのでよいですね。
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今まではクラウドバンクの良い評判を見てきましたが、次は悪い評判も確認してみます。
クラウドバンクは行政処分を過去2回受けてます
クラウドバンクは金融庁からの行政処分を過去2回受けています。
行政処分の内容を確認してみましょう。
1回目 2015年7月3日 業務停止命令
業務停止命令の内容をざっくり言うと
「顧客、取引量の増加に古い証券システムへの入力が間に合わず、正しくない取引残高報告書が顧客に交付された」
ということです。
金融庁から指摘される前にクラウドバンク自身もこの状況は分かっていて、半年前の2015年1月にすでにシステムの開発に着手していましたが間に合わなかったということです。
さすがに今はこの状況は改善されているため、現時点では問題はないと考えてよいでしょう。
その後もシステムの改良が行われており、現時点ではクラウドバンクのシステムが一番使いやすいと個人的に感じています。
2回目 2017年6月9日 業務改善命令
業務改善命令の指摘内容は
「ウェブサイト広告が事実と異なる」
ということです。
内容としては2点ありました。
1.不動産開発事業に対して融資を行う広告
2.営業者報酬等の還元をうたった広告
1つずつ見ていきましょう。
1.不動産開発事業に対して融資を行う広告
クラウドバンクの関係会社が関与する融資について、メザニンローンとして6億円融資するとウェブサイトに記載していました。
しかし実際には
・「メザニンローン」には4億6千万円のみ融資
・メザニンより返済に順位が低くリスクの高い「エクイティ」に1億7950万円を融資
していました。
クラウドバンクはウェブサイトの記載を修正し、本ファンドは全額償還済みであることを公表しています。また、広告の責任者をファンドの融資審査に同席させることで、スキームの事実関係をより正確に把握し、ファンド募集の説明に誤りが生じない態勢に改善したと発表しています。
また、2018年11月14日には金融当局に在官したことのある弁護士2名が外部監査として
・ホームページ上の資金使途と主要な融資先との契約書上の資金使途が一致しているかの確認
・契約書の資金使途どおりに実際に融資されているかの検証(通帳の確認)
を行っていることを、および今後も四半期毎に外部監査を続けていくことがホームページで公表されました。
本件が意図的なものであったのかどうかまではわかりませんが、現在は広告の責任者が融資審査に同席している、外部監査により資金使途の確認を行っているとのことなので、同様のことが起きないことを信じたいと思います。
2.営業者報酬等の還元をうたった広告
「手数料還元お客様キャンペーン」、「営業者報酬の一部を皆さまに還元することで、特別目標利回り6.5%でご提供いたします。」という広告を掲載していたが、当時の運用責任者であった前社長ははじめから営業者報酬を還元する意思はなく、手数料などの還元は行っていなかったという指摘です。
この指摘に対し、クラウドバンクはキャンぺーン対象者に対し還元できていなかった手数料を還元したと公表しています。また、新たに就任した内部管理の統括責任者がキャンペーンの内容、方法について確認し、すべてのキャンペーンについて管理表による一元管理を行う体制に改善していると発表しています。
現在ではキャンペーンに対しては態勢が改善されているとのことですので、今後に期待したいと思います。